ジェネリック医薬品を使いましょう
2016.9.1更新

病院など医療機関にかかったとき、医師や薬剤師から「ジェネリック医薬品」を薦められたことはありませんか。なんとなく不安なので使ったことがないという方は、その真実とメリットを知るようにしましょう。

ジェネリック医薬品とは?
ジェネリックは「一般的な」という意味で、後発医薬品を指します。先発医薬品(これまで使われてきた医薬品)の特許が切れた後に、厚生労働省から「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、同等の効き目がある」と認められた医薬品です。

 

Q.先発医薬品と使用する添加剤が違うのなら、有効性や安全性は同じと言えないのでは?
A.先発医薬品が途中で添加剤を変更する場合と同様に、添加剤の違いによって有効性・安全性に違いが生じないことを確認しています。

Q.原薬は海外の粗悪なものを使っているのでは?
A.純度の低い粗悪な原薬による製剤が、ジェネリック医薬品として承認されることはありません。

Q.同等であるなら、なぜ薬価が安いのか。やはり品質が劣るからでは?
A.品質が劣るからではなく、研究開発費が先発医薬品ほどかからないからです。

Q.ジェネリック医薬品に変更し、患者に副作用が発生したら誰が責任を負うのか?
A.先発医薬品の使用で起きたときと同様、「医薬品等副作用被害救済制度」の対象となり得ます。

 

先発医薬品と比べて4〜5割程度安値
先発医薬品の研究開発には、10~20年程度の長い年月と数百億円から数千億円といわれる莫大な投資費用が、コストとして薬の値段に反映されています。ジェネリック医薬品の場合、開発期間やコストが抑えられることから、4割から5割も安く設定することができるのです。

欧米での普及率は6割以上!
WHO(世界保健機関)がジェネリック医薬品の使用を薦めていることもあって、欧米先進国で使用されている薬の6割以上がジェネリック医薬品となっています(2013年10月~2014年9月実績:アメリカ92%、ドイツ83%、イギリス73%、フランス64%)。これが、国民医療費の抑制に大きく貢献していることはいうまでもありません。
一方、わが国は56%と低迷しています。厚生労働省では、増え続ける国民医療費の適正化のために、2018年度から2020年度末までの間のなるべく早い時期に80%以上とすることを目標として様々な施策を講じています。