健診、きちんと受けていますか?
2015.9.1更新

健診の本来の目的は、病気かどうかを発見することではありません。自分の健康状態を知り、食事や運動などの生活習慣を改善することで、ずっと若々しく元気でいられる体をキープするためのものです。

「仕事が忙しい」「受けるのは面倒」といって健診を受けたがらない人と、そうでない人、それぞれの本音をまとめてみました。どちらの言い分が正しいと思いますか。
健保で受ける健診は、契約健診機関の中から希望する医療機関を選べるほか、40歳以上の方がかかる特定健診では、メタボのリスクによって保健指導が受けられるなどのメリットもあります。

 

健診には行かない
何か症状があったら病院に行けばいい。自分の体のことは自分で判断できる
忙しくて行くヒマがない。半日も時間をつぶして行く意味がわからない
本音をいうと健康のことは少し不安だけど、元気だからたぶん大丈夫
健診に払うお金がもったいない。そんなお金があったら貯金に回す

健診には毎年行く
自覚症状がないまま重症化する病気もあるので、定期的な健康チェックは大切
病気になって困るのは自分や家族。年に1度くらいは時間をつくるようにしている
健診を受けて「異常なし」なら不安が解消。仕事や趣味にもより積極的に取り組める
健保から補助があるので費用は安い。病気になったらもっと多額の医療費がかかる
 
健診の主な検査とチェックポイント
●検尿…尿路の異常、糖尿病スクリーニング
●検便…大腸がんなど
●BMI、腹囲、血圧測定…肥満度や血圧異常
●血糖、HbA1c…糖尿病
●赤血球数、血色素(ヘモグロビン)、
 ヘマトクリット…貧血
●中性脂肪、HDLコレステロール、
 LDLコレステロール…脂質異常
●AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP…肝機能
●尿酸、尿素窒素(BUN)、クレアチニン
 …痛風、腎臓病
●胸部レントゲン検査…肺がんなど
●心電図検査…不整脈、心筋梗塞など
●上部消化管造影検査…食道がん、胃がんなど
●腹部超音波検査
 …肝臓、膵臓、胆嚢、腎臓のがん、結石など
 

健診結果が出たあとは…
健診は受けたあとが大切。結果が異常であってもなくても、記録は毎年保存して健康づくりに役立てましょう。

「要再検」と言われたら
「症状がないから」という理由で再検査を受けない人もいるようです。自覚症状が出てからでは手遅れの病気もあるため、指示された期限内に必ず受けましょう。

「異常なし」と言われたら
安心は禁物。とくに数値が基準ぎりぎりだったり、過去のデータと比べて悪化しているときは、その後の生活習慣によって病気になる可能性もあるので、要注意です。

 

監修/東海大学医学部健康管理学客員教授
ひらつか生活習慣病透析クリニック院長
医学博士 本間 康彦

 
8月号「夏バテに効く食生活とは」
7月号「今年の夏も熱中症を防ごう!」
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5月号「糖尿病はしっかり予防しよう」
4月号「ぜったいダメ!!たばこは血管をボロボロにする」
3月号「あと10分からだを動かそう」
2月号「花粉症対策はジェネリック医薬品で」
1月号「高血圧を防ぐ生活を心がけよう」
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