ロコモティブシンドロームって何?
2013.10.1更新

骨や関節、筋肉など運動器の機能が衰えて、「立つ」「歩く」などの動作が困難になり、要介護や寝たきりを引き起こすリスクの高い状態が「ロコモティブシンドローム」(ロコモ、運動器症候群)。メタボリックシンドローム(メタボ)と並び、社会の高齢化に伴う新しい国民病として注目されています。

こうして起きるロコモの原因
ロコモの主な原因は、「バランス能力の低下」と「筋力の低下」、それに「骨や関節,脊椎(背骨)の病気」の3つです。これらが重なり合ってロコモを引き起こすので、早めに対策を始めることが大切です。特に、40歳以上の方は「ロコモ度チェック」によって自分の状態の把握に務めましょう。

 
いますぐわかるロコモ度チェック
これらはすべて運動器が衰えているサインです。1つでもあてはまればロコモの可能性があります。
□2kg程度の買い物袋を持ち帰るのが難しい※1
□掃除機の使用、布団の上げ下ろしが困難
□家の中でつまずいたり、滑ったりする
□片脚立ちで靴下が履けなくなった
□階段を上るのに手すりが必要
□横断歩道を青信号で渡りきれない
□15分くらい続けて歩くことができない
※2
※1 40歳代の人は4kg程度の荷物でチェックしてください。
※2 40歳代の人は30分程度でチェックしてください。
 
自宅でできるロコモーショントレーニング「ロコトレ」
※片脚立ち、スクワットともに、支えが必要な人は机に手をついて行うようにします。
↓クリックすると拡大できます。

ロコモ対策はロコトレと日常生活の改善で
ロコモは予防や改善が可能です。自分のからだの状態に合わせて、関節に過度な負担をかけずに骨や筋肉を鍛えるようにしましょう。こうしたロコトレに取り組むだけでなく、自分に合った運動を積極的に行い、骨や筋肉の強化に努めるようにしましょう。日常生活では、正しい姿勢を意識して歩くなど膝の負担を減らして症状の悪化を防ぐことも重要です。肥満の人には減量をおすすめします。
 

監修/慶應義塾大学教授 医学博士 戸山 芳昭

 
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